うまい店、エロい店

徒然なるままに記述する

「サイタブリア」 高樹町

今年の夏、最後のデートになる。

麻布十番で待ち合わせ。

その日は十番祭りの最終日、街は熱気と活気でいっぱいだった。

俺も負けじと、いっぱいだった。

祭りに対して、というよりは、久しぶりに彼女に再会できたことに対して喜びでいっぱいだった、という恋文交じりな表現でノロケさせていただく。

積もる話を楽しみたかったので、祭りは早々に切り上げ、高樹町の静かな裏通りに位置するイタリアン「サイタブリア」へ。

店の人たちが出迎えてくれる、彼女は何回か足を運んでいるのか、フレンドリーに挨拶している。

地下の席に案内される途中、彼女が店の人に伝える。

「私の彼です。。。。」

げ、げ、げ、いつから俺は彼に昇格したんだろう?

トゥルーマン ショーなのか?ドッキリなのか?

階段がドリフのように滑り台になるんじゃないかと、足元を確認したぐらいだ。

ドッキリではなかったようだが、今現在の状況から、その時の彼女の発言を考察すると、行き過ぎていた、と言い切れる。

ただ、その発言が、その後の楽しい時間を創ってくれたことは確かだった。

食べたものは大人気のポークチョップ、柚子のいい香りとしっかりとしたスパイスで肉も柔らかく美味しかった、骨までかぶりついて食べた。

他に手長えびのラビオリ、タラバ蟹のサラダをいただいた、どれも美味しかった。

食後は、1Fのラウンジでショコラケーキとお茶をいただいた、ゆっくりできていい時間だった。

店の雰囲気はシンプルでモダン。そしてライティングも暗めでかっこいい。

客層は、感度の高い大人たち、といった感じ。

こんな店は俺の場合、デートで利用するしかあり得ない。

店を出るときに、支配人の方かな、俺に言った。

俺の顔を完全にインプットしたのでまた是非、と。

でも思った、彼女のことをインプットしていれば、俺の顔をインプットする必要はないんじゃないか、と。。。。。

その後、とあるバーで、健全に、健全だったと思う、許された時間を楽しんだ。

夏の終盤に短かったけど熱い夏を過ごした、そしてこれから訪れる初秋に大きく胸を踊らせている、、、これが今の俺のポジションだ。