「ティオ ダンジョウ」 恵比寿
7月に入ってから実は5戦した、記念日景気というものがあるならば、それとしかいいようがない。
ただし、5戦の勝敗は聞いてはいけない。
この日が最も直近の戦となる。
ティオはスペイン語で叔父さんの意味。
ダンジョウは料理長の名前。
どうでもいいけど、ダンジョウって名前はちょっとかっこいいと感じた。
お相手は、「YELLOW G」でご一緒させていただいたメルセデス嬢。
電車の醍醐味を教えてあげたにもかかわらず、まだ電車に乗ってないという。
この日も当然のごとく車で登場。
店は小ぶり、カウンター席とテーブル席が14席ぐらいかな。
気取らない雰囲気。
平日だっていうのに満員御礼。
タパス6皿 +パエリアのコースをいただいた。
タパスって形式で頂くのははじめてだった、要は小皿料理で出てくる形式。
フレンチでいうところのムニュデキスタシオン、って感じかな。
生ハムの皿、ポテトのキッシュ、いわしのマリネ、おいしかった。
特にいわしは油も乗ってたし、鮮度もよかったし、塩加減も適度で、抜群だった。
ジャンルは違えど、気取らない、リーズナブルで相当うまい、欧州料理、ってところから「ヴァン ビックル」と重なると思った。
俺も彼女もかなりの温泉好き、ということで、いままで訪れた温泉宿ベスト3、で盛り上がる。
びっくりしたことに、ベスト1、3が一緒だった。
自分がうまいと思ったり、きれいに思ったり、悲しいと思ったりする物や表現に対して、相手も自分と同じ感情を持っていることがわかったとき、ものすごく親近感が沸くものだ。
価値観の共有、というか。
そんなこんなで盛りあがっていると0時を回ってしまった。
電車で帰ろうとすると、彼女が車で家まで送ってくれるという。
なんてやさしい子なんだ。
俺は間違ったことを彼女に提案していたようだ。
おもいっきり訂正する。
君は電車に乗る必要なんて全くない。