うまい店、エロい店

徒然なるままに記述する

「鮨処 しみづ」 新橋

うまい寿司が喰いたい。

新橋の「しみづ」を訪れてみる。

駅近くの細い路地を入ったところに、店はある。

店の前で、若い板さんが仕入れたばかりの車海老を店内に運こぶところを目撃する。

養殖では難しいぐらいの大きな車海老、期待値が自然と高まる。

中に入る。

店は至って狭い。カウンター8席かな、決してきれいな店内とは言えないが、粋な感じは伝わってくる。

「大将、まだお若いですねー」と俺が言うと、「このお客さんは3割引きにしてやってくれ」と、ちょっとしたギャグを仲居さんにリズムよく告げる。

そう、この店はリズムがいい。

俺のリズムに合っているのかもしれない。

おまかせでいただくことに。

江戸前スタイル、一貫ずつ出てくる。

まー、ほんとどれもこれもうまい。

横須賀でとれた天然の車海老は絶品だった、えびとしゃりの間にオボロを挟めてたりする、粋だ。

オボロの甘さとえびの甘さがミックスされ、絶妙な味わい。

見た目は至ってシンプル、だが、食べてみると充実した中味を感じることができる。

虚勢を張らない、能ある鷹は爪隠す、って感じか。

こういうの、俺は好む。

締めに大間で獲れたマグロを使った鉄火巻きと、握らない玉子をいただいた。

何でも、今年は大間のマグロが大量だ、と大将が言っていた。

例年と比較すると、脂身が少なく味が落ちるようだが、そんな違いは俺にはわかるはずもなく、ただただうまいと感じた。

おまかせで8000円。

40分間の幸せ。このスピード感が堪らなくいい。

昼に一人で寿司をかっ食らう。

俺の考える小粋なライフスタイルにこれほどマッチした店は他にないかもしれない。

近いうちにまた訪れたい。

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